第76回話音倶楽部
2016年2月21日(日)
2016年2月21日(日) 午後3時開演
【出 演】
齋藤綾乃、篠﨑陽子、伊藤綾香 (パーカッション&マリンバ)
★☆★ 楽器運び込み マリンバ組立 -----------------------------------------------------------
★☆★ リハーサル -----------------------------------------------------------
★☆★ 楽器たち -----------------------------------------------------------
★☆★ 本番 -----------------------------------------------------------
前日に降った大雨が上がり、春の兆しを感じる気持ちのよい天気のもと和やかに音楽会がスタート。
1曲目は「インプロビゼーション〜風•水•光 自然へのオマージュ〜」と題しその名の通り即興的なサウンドで聴衆を魅了させた。
心地の良いマリンバの低音とトライアングルなどの高音が混じり合い風、水や光を感じさせた。
バッハの無伴奏チェロ組曲でソロのマリンバの魅力を引き出した後は、
キネ•シネーンの「本当かい?」という楽曲。木のぬくもり感じる低音は非常に心地がよく、
天気のいい温かい日に野原で寝転がってゴロゴロしている気持ちになった。
「熊蜂の飛行」(連弾)では固めのマレットを華麗に使いこなし、立ち位置も演奏中に入れ替わったりと、テクニックが光り目で耳で音楽を楽しんだ。
「カヴァレリア•ルスティカーナ」では同じ連弾でも表現は打って変わり、とても優しい音色が部屋中に広がった。使用しているマレットも柔らかいものを使用しているそうで、低音がボワンと広がりまた違った表情をみせた。
曲間ではマレットの説明など詳しく楽しく織り交ぜていてとても分かりやすかった。
次に演奏した曲は私にとって初めての経験で、2人のボディパーカッションによる「ロックトラップ」というもの。お2人の息が非常にあっており、全身で音楽をしている様が好印象だった。暗譜したその先の全身全霊の表現に魅了された。最後は2人でジャンプして終わり、会場の雰囲気は一気に熱くなった。
会場の雰囲気も熱くなったところで前半最後の曲「剣の舞」。
この曲ではパーッカションも加わり3人での演奏。太鼓はヤギの皮がはってあるのだそう。アフリカの楽器で、マリンバの音色を引き立たせていた。
さすが!という激しくかっこいい演奏であっという間に前半が終了。
ワインタイムでさらに和やかになり、温かい雰囲気の中後半がスタート。
お2人の息のあった即興とも感じさせる曲で後半1曲目を終えると、
「その発想はなかった」(ヴィブラスラップ二重奏)の演奏がスタート。
その名の通り見たことも聴いたことも無い音楽表現で聴衆を楽しませた。リズムをとっている身体の動きも面白く、途中で楽器の分解をしたりとまさに「その発想はなかった!」という感じだった。終盤に「その発想はなかった!」と口に出して言いながら演奏するのも面白かった。また見てみたい!
驚いたのもつかの間、次の曲もまた非常にめずらしい曲「タイプライター」。
その名の通りタイプライターを使用した楽曲。カシャカシャとキーを打つ音とチーンというタイプライター独特の音が
楽器ではないのだけれど楽器のように響き、他の音と混じり合っていたのが印象的だった。
「トルコ行進曲」「エルクンバンチェロ」とマリンバのテクニックや魅力を存分に味わったところで
本日最後の曲目「マリンバ•スピリチュアル」。この楽曲は本日の奏者の篠﨑さんのCDにも入っている曲で、
マリンバの多彩な音色やテクニックがちりばめられていて、今まで聴いたことのないマリンバ音楽に触れることができた。奏者のマリンバへの情熱が会場に広がった。
曲間でマレットや楽器の話も面白くそして分かりやすく説明してくださったのでより一層楽しむことができた会となりました。
演奏後はマリンバ解体ショーもあり、最後の最後まで楽しむことのできる一日となりました。 (児嶋絢子 記)
★☆★ マリンバ解体ショー -----------------------------------------------------------
●プログラム● -----------------------------------------------------------------
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●プロフィール● ---------------------------------------------------------------------------------------------
齋藤 綾乃 (パーカッション・マリンバ)
桐朋オーケストラ・アカデミー研修課程修了。
2012年 日本打楽器協会主催《マリンバ・スピリチュアル》演奏コンテスト三木稔音楽賞(最優秀賞)受賞。
同年 ヤマハ音楽振興会主催《音楽活動支援制度》対象者。
オーケストラ、吹奏楽、ミュージカル、各種レコーディングなど様々な分野で活動中。
現在、(公財)ニューフィルハーモニーオーケストラ千葉 楽員。
篠﨑 陽子 (パーカッション・マリンバ)
桐朋学園大学卒業。
第14回 JILA音楽コンクールマリンバ部門優勝。
第12回 “長江杯”国際音楽コンクール第2位入賞 (1位なし) 。
現在、ソロ活動の他、アンサンブルでコンサートやイベントに参加、
テレビ番組及び映画音楽のレコーディングや、
「飛鳥Ⅱ」にて演奏するなど、関東を中心に各地で幅広く活動中。
ソロリサイタル開催(2010~2014年)、ファーストソロアルバム「Nozomi~明日への希望~」リリース。
伊藤 綾香 (パーカッション・マリンバ)
13歳から打楽器を始める。
これまでに打楽器を齋藤綾乃、塚田吉幸、加藤訓子、安江佐和子、二ツ木千由紀の各氏に師事。
現在は桐朋学園大学音楽学部打楽器専攻1年に在籍中。
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~ 魅惑のパーカッション&マリンバ コンサート ~