現存する殆どの演奏会場がこの二つに大別できる。
ワインヤード型とは、席が舞台を取り巻く様子が段々になったぶどう畑に似ているから。
シューボックス型は靴の箱のような長方形であることから命名された。
日本ではサントリーホールがワインヤードの代表、秋に私達が使う白寿ホールが
シューボックス型ですね。
シューボックス型は大きなホールになると後ろの席ではステージが見にくくなるし
音は良く溶け合うものの明瞭さにかけてしまう。残響が豊富すぎて大編成には向かない。
この欠点を補って大勢の客に楽しんでもらえるのが、ワインヤード型なんだけど
音響の点で伝統的なシューボックスの名ホールにより勝る所はまだ無いそうです。
今日はちょっと音楽に直接関係無かったですね。でも面白いでしょう?
ワインヤード型は第ニ次世界大戦後、できるだけ沢山のお客様に、どの席でも音が良く、
聴いてもらえるように試されるようになったのだそうですよ。
(2004年 5月18日の日記より)
沈黙は音声を発することなく静けさを保つさま。間は多様な意味を持ち、動作や言葉、音楽などの時間的
経過におかれる意図的な休止のほか、床の間、茶の間などのように空間をさしたり、「間に合わせ」など
用件や目的を示したりする。
時間、空間、人間、という三つの言葉に共通する「間」の文字は、それを「ま」と読ませ、「あいだ」と
読ませることで、沈黙や休止や余白という以上の有機性と積極性を暗示しています。それは時には「魔」
とも通じる。
人間の聴覚を通じては、完全なる沈黙は無いんだって! 耳の奥で鳴る高周波の音と心臓の音、けっして
消し去ることの出来ない音があるのです。
別にこんな屁理屈は如何でもいいのです。私達は楽譜に書かれていない「間」を大事にしたいですね。
(2004年 9月 1日の日記より)
主題の提示部(第1主題、第2主題)、展開部、主題の再現部という構造を持つ純器楽的な楽曲形式。
第1楽章にこのソナタ形式を持つ多楽章(主に3楽章)の器楽曲をソナタとよぶ。
形が決まっているから不自由なのではなくて、形が決まっているからこそ、その中で作家がどこまで自由に
自分の音楽をやっているかが分かる。それが形式の本来の利点ですね。
ふんふんこれが第1主題か? ちょっと変な音楽だな・・・・
でも続く第2主題はきれいでわるくないな?
で、これをどうやって展開させるのかな? う〜〜んなるほど。でも少し長いな・・・
おっと聴いたようなメロディーが出てきたぞ!ということは再現部にはいったな。
じゃ〜もう直ぐ終りだ。うんやっぱり終った〜。
なんて聴き方が出来ると訳わかんないよりは退屈しないかもしれないね。
(2004年 4月28日の日記より)
「低い声」と言う意味です。勿論音の高さの低いではなく、「声をひそめて」「小声で」の意味を
持つイタリア語。文字通り「そっと」弾く事です。
ショパンの「死者の館の雰囲気」、「雨だれの前奏曲」、ブラームスのくら〜〜いイメージのインテルメツォ。
こうしてみると、ソット ヴォーチェというのは、単に音の強弱でないことがわかるでしょう。
人が声をひそめてお喋りする時はどんな時だろう?
恋の告白、ここだけの噂話、エッチな話におばけの話、いずれにしてもあまりおおっぴらに話す事ではなさそう。
晴れておテント様の前で言えない話、秘めた思い、殆ど沈黙にちか〜〜い音楽。
くら〜〜い感じ? かしらね・・・・
(2004年 4月12日の日記より)
レガート=[legare]が他動詞で:結ぶ、つなぐ、という意味。
[legato]は形容詞(過分)で:結ばれた、繋がれた、音の間をなめらかに
連続させて演奏する。
スタッカート=[staccare]が他動詞で:はがす、分離する、切り離す、
[staccato]は名詞:音を切ること、断音、スタッカート、音と音の間を切って演奏する事。
ピアノの演奏の本にこんな事が書いてありました。
レガートは、バケツリレーのようなものです。同じ量の水を一滴もこぼさずに次の人に渡す。
渡すタイミングは時代や作曲家によって異なり、古典物では、次の音を弾く時に前の音を離せば
良いが、ロマン派のあぶらぎったレガートを弾く時は、音と音が半分ぐらい重なるようにすると
ちょうど良いのだそうです。
スタッカートにも、色々な種類がある。でもマンドリンの場合ピッキングで弾くと殆どが、
スタッカートに聞こえてしまうので、まずはきちんと音の長さ分伸ばす努力の方が大切ですね。
それから、半分の長さ、超短いスタッカート、レガートに近い切り方、など曲想にあった音を
探して行ってください。これがとっても難しいのよね。
(2004年 4月15日の日記より)
長・短調での主音、属音(v度)、下属音(iv度)の3つの主要音度、およびこのそれぞれを根音
として3度を三つ重ねた主和音、属和音、下属和音の三和音をさす。これらは主音を中心にサブドミナントは
5度下、ドミナントは5度上という、5度近親関係を形成する。
ハ長調だとドの5度下ということはファでしょう? だからファ・ラ・ドで下属和音・サブドミナント
5度上ということはソだからソ・シ・レということで属和音・ドミナントになるのよね。
私の小学校の頃は、この和音でお辞儀をしていました。じゃーん、じゃーーん、ジャ‐ン、とピアノにあわせて
気を付け!オジギ!気を付け! 「気を付け、礼」なんて今は言わないでしょう?
今は何て言うのかしらね。
(2004年 4月 7日の日記より)
sul(su):イタリア語、〜〜の上で、〜〜の上に
ponte:橋のこと、弦楽器の弦が載っている駒のこと、ブリッジ
という訳で、ブリッジの近くにピックを当ててひく事です。
ドイツの楽譜などにはヤパニッシュと書いてあったりしますね。
ちょっと三味線のような音が出ますよね。
(2004年 5月26日の日記より)
tasto:弦楽器の指板、ピアノの鍵盤、というわけで指板の上にピックを当てて音をだすこと。
PPや柔らかい音が欲しい時、とても効果的ですね。
同じ意味に、sul manicoと言うのがあります。manicoは「ネック」と言う事です。
(2004年 5月26日の日記より)
テヌート[Tenuto] と ソステヌート[Sostenuto] と リテヌート[Ritenuto] の違いわかりますか?
どれも音を保持して、充分伸ばして、と音楽辞典に書いてあります。
テヌート Tenuto は、テネーレ tenere が語源で「逃げないように引き止める、押さえておく」という意味があるそうです。
上から押さえるのだそうです。ある一定の状態を保つという意味なんだそうです。
ソステヌート Sosutenuto は下から支えると言う意味の ソステネーレ sostenere から派生しているそうです。
後押しがあるとか、下から支えている言う意味だそうです。
リテヌート Retenuto
ソステヌートのソスは「下から」を意味していました。リテヌートの「リ」は強調を意味しているそうです。
だから「もっともっと、再び保つ」と言うことかしらね・・・
ということで強調するのでテンポは遅くなるかもしれませんが、決して「テンポを遅くしなさい」という意味ではないのだそうで〜す。
(2008年 3月12日の日記より)
スケルツォーソは scherzo という名詞の形容詞形です。
冗談好きな、笑わせる、滑稽な動きをする、と言った意味です。
★もう少し、ニュアンス的には、予期しない、思いがけない
「昨日、家に泥棒が入って大変だったよ!」「え〜〜!ウッソウー!本当!や〜〜だ!」
★軽さが転じて「簡単にできること」というような意味で
これぐらい弾くのはチョロ〜〜イ!」という感じで、真剣に考えなくても大丈夫、という意味にもつかいます。
イタリアでは水のスケルツォは噴水、光のスケルツォは光のイルミネーションのことだそうです。
(2012年 9月27日の日記より)