発表会に向けて(そうでない人も聞いてね・・・)練習している人にアドバイス
ルーテルセンターのホールでのステージにいる自分をイメージしてください。
1)出て行くとき、どんな風に楽器を持って出るか良く考えて颯爽と歩いてくださいね。
2)何をするよりもまずお辞儀です。きちんと前を見てしっかりお辞儀をして、必ず客席を一度見てから 椅子に座るのです。
3)さー!良く響くホールで演奏してください。伴奏の先生に合図忘れないで。かっこよくネ。背筋を伸ばす。下ばっかり見ないでね。
4)終ったら何をするよりもまず、お辞儀。
今度は「ありがとうございました。」と深々と頭を下げてまた必ずお客様を見て感謝の気持を伝えてください。
そして伴奏して下さった先生に軽く会釈してください。
5)帰り道もカッコ良く颯爽と歩いてください。
こんな風にイメージして練習してください。結構面白いし、役に立ちますよ。
私なんか、衣裳もつけて靴もはいて練習したりします。
(2003年 5月15日の日記より)
最近つれづれに考えること。
「比留間式マンドリン演奏法」なんて言葉を聞くことがあります。
未だにこんな化石のような言葉を聞くとビックリします。 これはいったい何なのでしょうか?
「ダウンは2本、アップは1本ピックに当てる?」 「アルペジオは楕円形を書くように?」
比留間先生は、形ではなく、手首を使う練習方法として、表現の一つとして使っていただけではないでしょうか?
私は、世の中でいう平行奏法も比留間式も、もっと違う奏法も、全て自分のものとして使っています。
結果たくさんの種類の音の表現が出来ます。
重音や4弦のトレモロなど並行にしなければ良い音がでません。比留間先生の重音は素晴らしかったですよ。
低い音が強く欲しければ低い音の弦にピックが深くあたるようにします。
高い音が強く欲しければ、高い音の弦にしっかりピックが当たるようにします。
真ん中の音を強く弾くのはどうすればよいか、今研究中です。もしかして弧を描くようにストロークすれば出来るでしょうか?
私は、比留間先生の「夢と心」を伝えることが出来ても、先生の音は伝えられません。
先生とは感性も才能も違います。私は私でしかないのよね。
皆も私の持ってるアイデアは何でも盗めばいいですよね。
私自身が研究し、考え抜いた演奏のアイデアを出来るだけ皆さんに伝えたいと考えています。
そうすることでマンドリンがもっとハイレベルになっていくことを願っています。
過去のことを非難したり、議論しないで、今より前進することを考えたいですよね。
私にはもうあまり沢山の時間は無いけれど、研究したいことはいっぱいあります。健康でいなくっちゃ!
(2006年11月15日の日記より)
第1回のマンドリン独奏コンクールの前後に、そんな「平行か?」「ダウン2本、アップ1本奏法か?」論議が盛んになりました。
私を小さい頃からとても可愛がってくださった鈴木静一先生も大変な「反比留間派」でした。
私は家も近かったこともあって、いろいろお世話になりました。
私にハッキリと「比留間さんの弾き方は三味線弾きでよくない!ミッコちゃん直さなくてはいかん!」と言われました。
でもやはりいい音を出していれば、鈴木先生も文句はおっしゃらなかったことを考えると、問題はそこです。
というわけで、私はどちらの先生も大好きなのだけど、とても困りました。
で、結果として全部の弾き方を習得すれば、表現力も増すし、何も弾き方の法律があるわけでなし、好きなときに好きな音を出そうときめました。
コンクールの審査員の先生方は殆どの先生が反比留間でしたから、
入賞なんて考えてもいなかったし、今でもよく選んでもらえたな?と思っています。
唯一つ言えることは、演奏終了後、私自身は本当に集中して弾けて音楽に没頭できたので大満足でした。
「これだけ弾けたら、結果はどうでもいいや〜〜!」と思ったのを記憶しています。
結局、どんな形で、スタイルで、弾くかではなくて、心の中をどう伝えるか?が大事なのですよね。
その手段としては、いろんな音色で表現できることが大切です。
その後、アンケートまできたのを憶えています。
「貴方は、平行奏法ですか? 比留間奏法ですか?」 私は「どっちも使います。」とお返事しました。
そんなことに興味も無かったので結果がどうだったか憶えていません。
こんな古い話が未だに論議されるときがあるということに驚きです。
でもこんなに目の敵にされた比留間奏法とまで名前がついちゃった先生はやっぱりすごい人なのですね。
(2006年11月16日の日記より)
私の恩師である比留間絹子先生の父上比留間賢八氏が監修して、日本で初めてのマンドリンの教則本が明治36年11月1日に発行されました。
その現物「マンドリン教科書」が私のところに縁あって送られてきました。
B5版の21ページで出来ていて、音楽の基礎知識に始まって、マンドリンの楽器の説明、トレモロの練習方法まで説明されています。
表紙です。木綿のタコ糸のようなもので閉じてあります。 見開きの最初のページには絵かな?写真かな?
前書きです。賢八先生の言葉。 マンドリンについての説明の部分です。
この一週間、何だか 「昔を大事にしなさい。」 と言われているような気がします。
明治36年ということは、1903年です。
全部中を紹介したいところですが実際に見て頂いた方が良いと思います。
現物は研究所においてありますので、大事に取り扱って、ご覧になってください。
(2010年 7月16日の日記より)
昨日の松下さんのところの発表会で聞いたカラーチェ「ロンド」の音が、私の思っているのと違うのでいろいろ調べてみました。
いろんな楽譜があることがわかりました。
まずは、正しいと思われる楽譜がみつかりました。これが、カラーチェ本人が演奏している楽譜のようです。
この楽譜の1段目の最後の2小節が違う楽譜が多いです。
2段目の E、Fis、G、(オクターブ上がって)e, fis, g も、 ある楽譜では E、Fis、G、Cis, D, E になっているものもあります。
タイトルの部分と出版社の部分をコピーしてみました。
出版社はIL plettoro ed Milano と書いてあり、タイトルには eGiuseppe Cangiano と但し書きがあります。
違う譜面は、日本の昔の十字屋さんが出したものです。
イル・プレットロ社のが一番最初に出版されたのではないでしょうか?
カラーチェ自身の演奏もこの楽譜の通り演奏しています。
こんな風にいろいろ出版されるたびに変わってしまって、そのままミステイクが正しくなってしまうことが多々ありますね。
先日のコンクールでの課題曲「アンダンテと変奏曲」の
ベートーベンの楽譜も16部音符の部分とアーティキュレーションについて、楽譜によってマチマチで、
本来は「16分音符のほうがミステイクで8分音符」が正しいのでは? という話がこの夏ドイツでの講習会で話題になりました。
(2008年10月 3日の日記より)
ニューヨーク=共同通信
楽聖ベートーベンの第九交響曲「合唱」の手書き譜が競売にかけられる。という記事が今日の夕刊に載っていました。
小さな写真ですがそれを見てもドキドキします。
「楽譜は第九の全曲で575ページ。黄ばんだ楽譜には、書きなおされた跡や、
ベートーベン自身のコメントなども残されていて、生み出された瞬間が生々しく甦ってくるようだ。」と書かれていました。
実物を見たいですね〜〜すっご〜く!
予想落札価格は300ポンド(約5億7千万円)だそうです。
(2003年 5月10日の日記より)
先日、テレビ放送で女子のサッカー選手の話をしていたのですが・・・・
練習しても練習しても結果が出ず、報われないとき、もうやっても仕方ない! と思ってやめるか?
駄目でも続けていれば何かになるはずと、諦めずに続けるか? 大きな違いがある。
その時に続けるを選択するのも才能の一つ。。。。とコーチが話していました。
私は妙に納得してしまいました。
私にも、「続ける」 という才能と健康な体と応援してくれる家族がいたから今があると思っています。
皆も、続ける、あきらめない、人と比べない、の三つは出来ますよね。
(2010年 7月 7日の日記より)
毎日書くこの日記です。
これも「続ける」を実行しています。
けっこう努力が要りますが、自分の毎日を見直すという作業はとても有意義です。
今日素敵に良かったことをさがして心に留めようとするからです。
一昨日書いた〜〜〜〜続ける、あきらめない、人と比べない〜〜〜〜 この三つのことに、沢山の方からメイルを頂きました。
ほとんどの方が「続ける才能」これなら実行できそうと、思ってくださったようです。 難しいのが「人と比べない」なのだそうです。
(2010年 7月 9日の日記より)
最近は毎年行っているセミナー(「オットワイラー・ギター&マンドリン セミナー」ドイツ)ですが、
毎回新しい発見があり、新しい自分を見つけることがあり、
「皆のために」と思っているのですが、実は「自分のために」行ってるのだな! と感じています。
マンドリンの演奏の仕方もいろいろなスタイルがあって、
それぞれに表現が違っていて、全部出来たら表現力が数倍になると思うのです。
音楽も多種多様、表現も多種多様、そんなこと感じて自分の脳みそが柔らかくなった気がします。
費用はかかるけれど、日本のなかで一生懸命頑張っているマンドリン(マンドラ、チェロ)&ギターの大好きな方々が
もっともっとこの場に参加すれば、視野が広がって、音楽が変わると思うのです。
演奏旅行ではない勉強の場として、じっくり他のこと考えずに一週間を過ごす贅沢を、一度試すといいのにな〜〜! と思います。
(2010年 8月 8日の日記より)
三重奏の練習をしました。これがまた面白いのです。
3人が同じ音量が良かったり、どれかが強くないといけなかったり、誰かがとても難しかったりとバランスが難しいです。
でも何となく「へ〜〜ん!」と思っているところは、必ず何か原因がありますね。
だからこんな練習の時、
「自分が弾けてないから・・・」とか「そのうち何とかなるだろう・・・」とか「誰かがなんとかするだろう。」とかの考えはやめて、
その場で???は解決するようにしていくと練習が面白い事が分かりました。
(2004年 4月28日の日記より)