アンサンブル[ensenble](仏)
「共に」という意味で、英語のtogetherにあたるかしらね。発展して調和とか総合とかの意味もある。
音楽上では、もとはオペラで、数人が一緒に歌うことをさした。
器楽の場合は合奏を表すが、オーケストラと区別してつかわれる。
洋服ではセーター&カーディガンでアンサンブルというけれど、音楽の世界ではニ重奏はデュエットだし、
三重奏はトリオ、カルテット、クインテット、セクテット、セプテット、八重奏はタコのオクッテットまである。
これは、各パートが一人づつの場合に限ります。同じパートを複数で弾く場合「アンサンブル」となるみたい。
アンサンブルって本当に楽しいですよね。マンドリンの良さを生かせるアンサンブルをもっともっと楽しみたいですね。
(2004年 4月19日の日記より)
エスプレッシーヴォ[espressivo](伊)
イタリア語による発想記号です。表情豊かにという意味です。
ロマン派時代に非常に好まれた言葉の1つです。
バッハにはエスプレッシーヴォなんて指示は全く無くドルチェが少し(10回)出てくるぐらい。
ベートーベンにも中期ぐらいまでは全くないが、後期になると急変して28回も出てくるんだって。
というわけで、シューベルトやショパンやシューマンはさぞやいっぱい使われているだろう?
と思いきや、意外なほど見当たらないのです。音楽がエスプレシーヴォなのは当たり前になっちゃったのですね。
音楽はロマン派になると、鳴っている音にのって向うからこちらへ、「人間感情」が押し寄せてくるものになり、
これこそがエスプレッシーヴォである。
こんな表現照れていては出来ませんね。「恥ずかしい」とか「シャイだからできない」じゃなくて表現してみよう。
(2004年 4月21日の日記より)
エスプレッシーヴォ[espressivo](伊)
楽譜の中に[espressivo] エスプレッシーヴォと言う言葉がよくでてきますよね。この言葉は表情豊かにと訳されています。
語源はラテン語の[exprimere]
ex「外に」、primere「押し出す」という二つの意味が合成されているんだそうです。
やっぱり、自分の気持ちを外に押し出す。という言葉なんだそうです。
コーヒーのエスプレッソ(espresso)と関係あると思いますか?
残念ながら全然関係ないそうです。こちらは、英語の特急列車、express からきているのだそうです。
(2008年 3月 4日の日記より)
フェイド・イン[fade in]
徐々に音量を上げていって、必要なレベルにまで達する事。テレビや映画で画面がだんだんはっきりする事。
(2004年 6月 2日の日記より)
フェイド・アウト[fade out]
徐々に音量を下げて消えて行く事。映画やテレビで画面がだんだん暗くなって行く事。
(2004年 6月 2日の日記より)
フィンガリング[fingering]
指使い、魔法使いでなくて、指の使い方のこと、人差し指、中指なんて言っていられないので
1、2、3、4と指に番号をつけて書いたり言ったりしますね。
何処で指をずらすか?ポジションを上げたり下げたりするか?どの弦で弾くか?
これは重大問題です。フレーズ、デュナーミク、いろんな事を考慮して決めようね。
(2004年 4月23日の日記より)
フラジオレット[flageolet]
弦楽器で、弦のフレットの上を軽く押さえて、人工的に倍音を出す奏法。ハーモニックス。
マンドリンだと一番簡単なのは、開放弦で12フレットのところを軽く触れて弾くとオクターブ上の音が鳴りますね。7フレットだと5度上の音がなる筈です。
もう1つの方法は、左手は普通に押さえて右手の中指(ピックを持たない指)で同じ弦のオクターブ
上のフレットに軽く触れてピックで弾くという高級テクニックもあります。
いろんな弾き方があるのですが、オデル教則本の4巻に詳しく出ているよ。
(2004年 4月22日の日記より)
ゲネプロ[Generalprobe](独)
ゲネラルプローベの略なんだって、知ってましたか?
オーケストラの総練習やオペラの舞台練習のこと。ヨーロッパでは一般に公開されます。日本でも
最近公開するのが多くなりましたね。最近はポピュラーの世界でもこの言葉を使うようになっているよ。
何気に使っている言葉もちゃんは知らないものですね。
(2004年 7月21日の日記より)
フェルマータ[fermata](伊)
フェルマータについてですが、やたら伸ばせばいいというわけでもなく、リズム感を壊すということでもなく、
前にも書きましたが、流れを一時ストップすると言う意味です。
Fermataの語源はFermareです。
バスの停留所、路面電車の駅などもフェルマータ
書き留める、中断する、コーヒーブレイク、サインするのもフェルマータなのだそうです。
「動かないようにとどめる」という意味でサインすることで、契約がそのままフェルマータされるわけです。
悪いことをすると留置所にフェルマータ・・・・・・・・・
ですから、練習するときは、まず、フェルマータせずにテンポどおりに弾いてみてください。
そしてリズムが一時とまったら、元のリズムに戻る、ということは、拍の感覚は持っていないといけないですよね。
文字で説明は難しいな~~! 今日はこの辺でフェルマータ・・・・・・・・
(2008年 4月16日の日記より)
グラーヴェ[grave](伊)
今日、ある楽曲の練習を生徒さんとしていて、 「Grave」 という表記が出てきました。
どうも、その演奏がグラーヴェに程遠いので「どういう意味か知ってる?」の質問に「ゆっくり・・・。」との答えが返ってきました。
「ゆっくりもあるんだけど、もっと重~~い感じ、なのだけど語源を調べてみよう・・・」ということになっていろいろ調べてみました。
とっても深刻で自分では解決できない重大な状況がグラーヴェなのだそうです。
追い詰められた精神的な危機感、取り返しの付かない間違いを犯した深刻さ、
などなど重苦しい精神的な雰囲気に包まれることがグラーヴェなんだそうです。
というわけで、遅いテンポになるのだけど、遅くするのはあくまで結果論で、もともとグラーヴェにテンポを遅くという意味は無いのです。
重苦しく深刻な状態が、荘重なテンポ感を作り出しているのです。
(2009年 2月 7日の日記より)
グラツィオーソ[Grazioso](伊)
上品、優雅、愛らしい、繊細、しとやか
グラツィオーソの語源は、ラテン語のグラーティアム grātiam です。
これはグラートゥス grātus 「好きな、好みに合う」「感謝」「喜び」「ありがたさ」「慈悲」「寛大さ」という言葉から派生しました。
イタリア語で感謝の気持ちを表す言葉「ありがとう」を"グラーツィエ”grazie と言います。これはグラツィオーソの名詞形グラーツィアの複数形を使っています。
グラツィオーソは最高に美しい状態を表しています。
優しく、上品で、慈悲深い、寛大で、洗練されている、こんな全てを持った完璧な人がいるわけないと思いますが、ただ1人理想の女性が存在します。
聖母マリアさまです。
(2012年10月12日の日記より)