片岡マンドリン研究所
話音倶楽部
2010年10月24日  第55回話音倶楽部

午後4時開演

出 演: 中ムラ サトコ  (ボイスパフォーマー、足踏みオルガン、太鼓)
                         55回話音倶楽部-1

本日のゲストはボイスパフォーマーの中ムラサトコさん。
「ボイスパフォーマー」っていったい何だろう…?と想像が膨らみます。

お客さんの拍手の中、ドレスにヴェールのついた帽子をかぶったサトコさんが登場します。
片手には鳥かご。でもその鳥かごには鳥がいません。
不思議な雰囲気に会場が静まり返っていると、サトコさんが鳥のさえずりを始めました。
チチチでもなくピヨピヨでもなく、不思議な、でも素敵な鳥の声。そう、これが一曲目の「鳥の歌」。
これから何か楽しいことが始まりそうなワクワク感が会場を包みます。

歌い終わると客席に振る舞われたワインを見て「今日は何かいい香りがしますね」とサトコさん。
今日の話音倶楽部はいつもと趣向を変えて、お客さんは初めからワインを頂いています。
だからお部屋はワインのいい香りがいっぱい。
それと、もう一ついつもと違うところ。サトコさんがお母さんであることから、お客さんも子連れOK。
ワインの香りと、子どもの笑い声とサトコさんの歌声が重なる中、話音倶楽部がスタートしました。

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ワインを少し口に含んだあと、足踏みオルガンを弾きながらサトコさんが話し始めます。
「ある女の話。女は居場所を求め、ビルの屋上の菜園、空中庭園にたどり着く…」ストーリーを語りながら、歌に続きます。
少し古びた、どこか懐かしいオルガンの音色と歌声が重なります。一つ、また一つ、どこからかサトコさんの歌声が重なってゆきます。
不思議な不思議なボイスパフォーマンス。

歌が変わるごとに、口琴、太鼓、貝殻と、おもしろい楽器が登場します。
太鼓はキャラバンの楽しげな行進、カリンバは雨音。
途中、スキャットや指を使った尺取り虫のパントマイムなど、まるでお芝居を見ているような心持ちでした。

それより何より、やはり声がとても魅力的です。
お腹の底から地鳴りのように聞こえる太い声、原始的な雄叫びのような声、ホーミーのような不思議な倍音の声、やさしくあたたかいお母さんの声。
お客さんもスタッフも、どんどんサトコさんの世界に引き込まれていきます。
ブギウギ調の最後の曲「オルガン劇場」では、子どもお母さんもそうでない人もみなノリノリ。

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途中、話して頂いたサトコさんのお母さんの話しが印象的でした。
50回のゲスト、バロン中沢さんはサトコさんの弟さんにあたるのですが、やはり弟さんもお母さんのお話をされました。お二人とも「とにかく怖かった…」と。
子どもに芸を仕込んでそれを見るのが楽しみだったいうお母さん。叱られないために、サトコさんもバロンさんも必死で歌を覚えたそうです。
そのとき覚えたことがきっかけで、今こうしてたくさんの人たちに素敵な歌を届けているお二人。

素晴らしい歌とパフォーマンスにすっかり魅了されました。
話音倶楽部へのまたのご出演をスタッフ一同お待ちしております。  (石田 記)

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●プログラム● -----------------------------------------------------------------

  1.鳥の歌
  2.ブランコは揺れる
  3.空中庭園
  4.踊る血
  5.はまぐり
  6.マッチ売りの男
  7.尺取り虫な二人
  8.雨んぼ
  9.りりーマルレーン
 10.ホームレスのラブソング
 11.空高く☐キャラバン
 12.月影
 13.太陽と月
 14.オルガン劇場

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         第55回話音倶楽部・中ムラサトコ氏

            中ムラ サトコ
      (ボイスパフォーマー、足踏みオルガン、太鼓)
      ホームページ http://satoko.sambopark.jp/

●プロフィール● -----------------------------------------------------------------
強烈なボイスパフォーマンスと、オルガン弾き語り、太鼓の叩き歌いで、独自の音楽を展開。
ノルウェー公演をはじめ、フランスのサラヴァレーベルのコンピレーションアルバムなどに参加。
美術館などでの音楽ワークショップ開催(豊科近代美術館、世田谷美術他)。
2006年より春と秋の年2回、自由型ピアノ弾き語りの鈴木亜紀とのユニット「鍵盤女」を開催。
2008年度ベルリン国際映画祭新人賞作品「パークアンドラブホテル」に出演、
その他、クレイアニメ、ドキュメンタリー映画への楽曲提供など、映像に関わる作品も多い。
2009年より、誰もが集まって美味しいご飯と音楽を!をテーマに、毎週金曜日、横浜寿町にある
ヨコハマホステルビレッジにて、「アナーキーママ」という思いつきスープカフェを始める。
http://yaplog.jp/anarchymama/
乳幼児の為のアートワークショップ「コソダテは爆発だ!」を企画、プロデュースし、
隔月、横浜山手ゲーテ座にて開催中。
またゲーテ座内にて、おてがみとスープのカフェ「アナーキーママ2号店」も開店!
〜でたらめで誠実で楽しげ〜が人生のテーマ。〜

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 第55回話音倶楽部チラシ

足踏みオルガンでの弾き語りを中心に、自由な音楽の表現方法で、
奥深い中ムラサトコの世界を展開中。
話音倶楽部でも、その世界を充分ご堪能いただけます!