片岡マンドリン研究所
話音倶楽部
2006年12月23日  第39回話音倶楽部

午後4時開演

出 演: 片岡道子(マンドリン)、松下やよい(マンドリン)、
     森真理(マンドリン)、田島泰子(マンドリン)、都筑文子(ギター)


今回の話音倶楽部は研究所の皆さんが演奏するコンサートです。
マンドリン二重奏やマンドリン四重奏の演奏の他に、片岡先生からの(演奏の際の)ワンポイントアドバイスがありました。
また、珍しい種類のマンドリンとして、鳥の羽を削って造ったピックでガット弦をはじいて弾く昔のマンドリンや、
4本全てが単弦のマンドリンも登場しました。

演奏会の始まりは、今年が生誕250周年のモーツァルトの「ウィンナー・ソナチネ」。
森さんと田島さんの息の合った二重奏でした。

   第39回話音倶楽部 飯田さん       第39回話音倶楽部 森さん

続いて、片岡先生と松下さんの二重奏で、S.パチの「思い描いた三つの歌」。
現代の曲でハッキリとしたメロディが無く、一つ一つがあっという間のものでした。

2曲終わった後、片岡先生が綺麗なトレモロをするためにはどうすればよいか?ということをお話されました。
日々のレッスンやメールでよく聞かれる質問なのだそうです。
厚めのゴムでできたピックやプラスチックでできたピックなど、持ち替えながら何種類かの音を弾き比べていきます。
また、単弦、複弦、ガット弦でも弾き比べていただきました。
結論としては、どの弾き方やどのピックや弦が正しいという事ではなく、弾く曲の曲調や
表現したいものによって使い分けられるのが良い。だから色々試行錯誤をしていこうということでした。

このお話の後、M.ストラウブの「音楽の絵本」が演奏されました。
楽譜に可愛い挿絵がついていて、曲調も余計な飾りが無い、子供に語る昔話のような曲でした。
3番目の「ささやかなプレリュード」だけガット弦のマンドリンに持ち替えていましたが、他は単弦のマンドリンでの演奏でした。
こちらの方が、曲に合っているようだということです。


ここでコンサートのⅠ部が終了です。休憩時間は、ワインとクラッカーで会場の雰囲気が少し熱くなります。

   第39回話音倶楽部 客席


Ⅱ部の最初は、片岡先生と松下さんの二重奏でH.コニエッツニーの「2つのメロディー楽器のための小品集」です。
6楽章ともアレグロやアンダンテなどの速度記号の題名の曲です。
現代的な響きながらもはっきりとしたメロディがある気持ちの良い曲でした。

     第39回話音倶楽部 片岡先生

次は、再び森さんと田島さんの演奏です。
まず、A.ヴィヴァルディのギターの為の「コンチェルト」。オーケストラと独奏の為の曲を二重奏での演奏です。
お二人は高校からの同級生でご一緒にマンドリンを始められたそうでが、その時にお世話になった先生との
思い出がある曲とのことでした。
次に、キューバのギタリスト兼作曲家のR.ゲーラの「あのあくる日」です。
こちらは、ギターの独奏曲をマンドリン2本で分けての演奏です。
熱帯的な感じがするラテンでロマンティックな曲でした。

                           第39回話音倶楽部 松下さん

      第39回話音倶楽部 文子

演奏会の最後はC.ムニエルのマンドリン四重奏「ネリーアルバム」です。
マンドリンが田島さんと森さん、マンドラが松下さん、ギターが都筑さんです。
どうやら、ムニエルの娘さんの為に作曲された曲のようで、どの楽章も可愛らしい曲でした。

マンドリン合奏ではあまり味わえないシンプルな音の響きや余韻が、心地よかったです。
                                  (鈴木歩 記)         
                                  レポートありがとうございました

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【プログラム】
  ・Kleines Brevier fur 2 Instrumente (Heinrich Konietzny)
  ・Tres Aires Imaginarios (Sebastien Paci)
  ・Musikalisches Bilderbuch (Marlo Straub)
  ・コンチェルト(ヴィヴァルディ)
  ・ウィンナー・ソナチネ(モーツァルト)  他