出演:続木繁之(Gtr)、片岡道子(Mn,Md)、
松下やよい(Mn)、桜井至誠(Mn)
夏の話音倶楽部特別コンサート!暑い暑い日曜日、冷房を目いっぱい入れての熱気あふれるコンサートとなりました。 今回の出演は研究所おなじみの、続木繁之氏、片岡道子氏、松下やよい氏、桜井至誠氏の皆さん。ムニエルの四重奏を弾きたいと昨年発足したクァルテットで今回が初コンサート。プログラムはムニエルの四重奏曲が3曲、ほかにマンドリン系のみの三重奏曲を2曲と、なかなか重厚な、とても聴き応えのあるコンサートとなりました。
前半スタートはムニエルの「マンドリン四重奏曲ハ長調(Op.203)」。明るい曲調の曲で、華やかな幕開けとなりました。 続いてはギターがお休み、マンドリン3本によるトリオで、ガルの「3つのマンドリンのための組曲(Op.59 Nr.2)」。4楽章それぞれに、3本のマンドリンの掛合いがおもしろく、ピッキングとトレモロの対比が美しい曲でした。
そして後半です。まずはトリオでスタート。アンブロシウスの「8つの小品」から6曲が演奏されました。マンドリン2本+マンドラという編成で、マンドラの音が加わったことで重みが増し、前半のマンドリン3本によるトリオとはがらりと雰囲気がかわりました。 そして再びギターが加わり、このコンサートの見せ所!ムニエルの「マンドリン四重奏曲ト長調(Op.76)」、続いて「ニ長調(Op.128)」が2曲続けて演奏されました。丁寧に曲作りをしている繊細さ緻密さと、各4楽章の2曲を続けて弾ききるパワーとを併せ持つ演奏は、クァルテットの楽しみを十分に堪能させてくれました。
お客様はマンドリン関係者の方が多く、皆さん、トリオやクァルテットに挑戦中、あるいはやってみたいと思っている方々が多く、休憩のワインタイムは後半への期待にあふれた時間となりました。
鳴り止まない拍手に、アンコールは、まずメッツァカーポの「トレード」が演奏されました。そして最後に「セレナーデ」(Josepf Hellmesberger)。これはヴァイオリンとピアノの曲ですが、続木繁之氏のアレンジ&ギターによる、マンドリン四重奏版で演奏されました。旋律が、緩やかにただよう波を感じさせる美しい曲で、コンサートはしっとりと幕をおろしました。