片岡マンドリン研究所
アンサンブル虹
2003年08月24日  日本テレビ「24時間テレビ」出演

〜 24時間テレビ活動レポート 〜

24時間テレビ活動レポート

6月7日(土)
片岡マンドリン研究所第34回発表会打ち上げ会場にて片岡先生から重大発表がありました。 「今度の8月23・24日に放送される24時間テレビの企画で視覚障害の人たちにマンドリンを 教えることになりました。本当はまだ口止めされているんだけど、レッスンで皆さんにも いろいろご迷惑をおかけすることになるかもしれないので、ここでお知らせしておきます。」 これがその後2ヵ月半にわたる挑戦の始まりの宣言となりました。

6月9日(土)
この日がテレビ初収録となりました。TOKIOの山口君が片岡先生に指導を依頼しにきた模様が 収録されました。模範演奏をするために集まった片岡マンドリン研究所門下生(以下『門下生』)は 山口君の登場に大興奮!そんな中でみんなで『エーデルワイス』を演奏。「やっぱり一人で弾く より大勢で弾いた方がいいですね。」と山口君。 山口君「片岡先生、目の見えない方たちにご指導願えますか?」 片岡先生「私にどこまでご協力できるかわかりませんが、引き受けさせていただきます。」 山口君「どうもありがとうございます!」 その後山口君もマンドリンに挑戦するも、「うわー、これ難しいなぁ」との感想。はたして あと2ヵ月半で挑戦者の人たちは弾ける様になるのだろうか…?でももうやるっきゃない! 決意を新たにして、この日はここまで。

6月15日(日)
いよいよ初練習の日がやってきました。岩下さん、長谷川さん、高橋さん、金子さんの 4名が初めて高円寺の教室に集まった日でもあります。まずは門下生による模範演奏を 聴いてもらいました。曲目は『大きな古時計』。弾き終わった後、みなさんが口々に 「綺麗な音だなぁ」「本当に聴き惚れてしまいました」と感想を述べてくれました。 中でも岩下さんは「昔父が弾いていたマンドリンの音を思い出しました」と非常に 懐かしがっておられました。 さて、一通り感想を言っていただいた後は早速練習です。時間はあと2ヶ月しかありません。 まずは楽器に触れてもらうところから始めます。手探りでマンドリンの形、絃の幅、 ネック・指板の位置を確認してもらいます。そして実際に絃を押さえて弾く!やはり 最初からなかなかいい音はしません。それでもとにかくハ長調の音階(ドレミファソラシド) までは何とかたどりつきました。今日の練習はここまで。 練習後、今回の挑戦の最終目標が発表になりました。8月24日、日本武道館で生演奏! 曲も『星に願いを』に決まり、いよいよ猛特訓の開始です。

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6月中旬〜7月下旬
とにかくすごいスケジュールでの猛特訓が始まりました。まず門下生の中での担当者が 各挑戦者のお宅に訪問レッスンを開始しました。この時期は大体週3回、1回2時間程の レッスンをこなしてもらいました。それと並行して毎週末は高円寺で合同練習を行い、 みんなで合わせる練習も行いました。もちろん訪問レッスンや合同練習のない日でも それぞれ自己練習は欠かしません。最初はドレミファソラシドの音階ばかり、左手が 慣れてきたら右手もトレモロの練習を少しずつ。でも時間もないので基礎練習ばかり やっているわけにもいかないからあわせて曲も練習。最初はとにかくトレモロなしで 1小節ずつ音を覚えていく。1フレーズ覚えたら、ゆっくりでもトレモロで練習する…。 この時期はとにかく挑戦者のみなさんは大変だったと思いますが、でもその大変な練習の 甲斐あって、みなさんみるみるうちに上達していきました。もう本当にビックリする ぐらい!やはり練習は裏切りません。

8月上旬
いよいよ本番に向けての準備が始まりました。まずは曲のアレンジ。本番ではマンドリンの 挑戦者だけが演奏するステージと、同様の挑戦者全員で演奏するメドレーのステージの 2ステージがあります。メドレーの方はプロのアレンジャーの方がアレンジしてくださるので いいのですが、マンドリンだけのステージの方は片岡先生と門下生でアレンジをしました。 そもそも今回の企画はマンドリンの挑戦者の4名だけでの演奏という予定だったらしいのですが みんなでメロディーを弾くだけだと、やはりちょっと寂しい。そこで片岡先生がギターで 伴奏することになりました。というわけでまずはギターの伴奏譜のアレンジ。また練習譜どおりに 演奏してしまうと当初予定していた演奏時間をかなりオーバーしてしまうことが判明。泣く泣く 練習譜の一部をカットし、本番用の譜面にアレンジ。さらに、みなさんのあまりの上達ぶりに みんなでずっと同じメロディーを弾くのも物足りない、メロディーをハモらせたい、というわけで ハモりを入れたアレンジを作製。譜面もどんどん進化していきました。 またちょっと問題も発生しました。挑戦者のみなさんが、演奏を始めるタイミングがどうしても つかめない、どうしても入りがばらばらになってしまうというのです。そこで門下生が後ろから 肩をたたいて合図するということにしました。これなら入りの問題はまず解決しますし、また もし演奏の途中で弾いている場所がわからなくなってしまっても後ろからサポートしてもらえる ので、とにかく挑戦者のみなさんが安心して演奏できるようになりました。すると演奏にも 余裕が見られるようになり、この時期ようやく片岡先生もほっと一息つけたようでした。

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8月11日(月)
通算何度目の合同練習になったでしょうか?ただこの日はちょっといつもと違いました。 メドレーのアレンジが出来上がるのがこの日だったのです。上にも書きましたが、今回は マンドリンのみのステージとメドレーのステージと2ステージあります。そのうちメドレーの 方のアレンジが出来上がってきたのです。アレンジとともにデモテープも出来上がりました。 メドレーでは片岡先生もいっしょにマンドリンを弾くことになりました。そこで、早速 デモテープに合わせて練習。が、デモテープのテンポが速すぎて大変です。でもちょっと 前だったらどうにもならなかったかもしれませんが、今は速いテンポでも何とかくらいついて いけるようになりました。テープをダビングして、ご自宅でもメドレーの練習です。

8月14日(木)
そしてこの日はメドレーの合同練習日です。メドレーに参加する今回の挑戦者、太鼓・ピアノ・ 歌・リコーダー、そしてマンドリンのメンバーが一同に会しての合同練習です(もっとも地理的な 関係で全員は揃いませんでしたが…)。この日は衣装合わせも兼ねていましたので、挑戦者の みなさんは本番の衣装でビシッときめていました。みなさんとても似合ってましたよ。 練習自体はとてもスムーズに進みました。もうバッチリです。自信を持っていきましょう!

8月16日(土)
この日が高円寺での最後の合同練習になりました。みなさんここまでよく上達されました。 もう何も言うことはありません。あとはリハーサルと本番を残すのみです…。

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8月22日(金)
日本武道館のステージを模した会場でのリハーサルです。マンドリンのみのステージ、メドレーの ステージ両方のリハーサルを行いました。この日もみなさん本番の衣装でした。普段着慣れない 衣装にもだいぶ慣れたでしょうか…? この日はリハーサルですので、入退場含めての練習になりました。が、なかなか段取りが頭に 入りません。どっちの方向から入るんだっけ?楽器はいつ渡すんだっけ?退場するときに足台は 持って出るんだっけ?マンドリンのステージとメドレーのステージとが混同してしまい頭が 混乱です。演奏よりもそういった段取りの方が不安になってしまいました。逆に言えば、演奏は それだけ問題ないということ。よかったよかった。 またメドレーの練習の時にはTOKIOのメンバーも駆けつけてくれました。ここで初めて山口君も 一緒にマンドリンを演奏しました。スゴイ!山口君もものすごくマンドリンが上手くなってましたよ。 さすがです!

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8月23日(土)
いよいよ本番前日、今日は武道館でリハーサルです。前日のリハーサルの段取りを実際のステージで 確認します。もちろん演奏もします。みんな武道館で演奏するなんて初めての経験です。とにかく 会場が大きい!ステージに立っただけでものすごい威圧感を感じます。でももうそんなことは言って られません。とにかく弾きます。大丈夫、演奏はもうバッチリです。あとはとにかく緊張しないように! 武道館でのリハーサル後、一応ダメ出し用の練習会場も用意されていたのですが、そこでは一度 軽く合わせただけでとにかくこの日はゆっくり休みましょう、ということになりました。いよいよ 明日は本番です。

8月24日(日)
ついに来ました、本番です。挑戦者とご家族のみなさんはホテルで1泊されました。何でもホテルで みんなで集まって朝イチで練習してきたとのこと、すごい気合の入りようです。でも朝からそんなに 練習してしまって疲れはしないか、緊張で本番前に参ってしまわないか、と心配になりました。が、 結論から言うとまったくの杞憂でした。というのも本番前の楽屋は終始和やかな雰囲気で、他の楽器の 挑戦者の人たちと交流したり、他愛もないおしゃべりをしたり…。中でも金子さんの「この紋所が目に 入らぬか!」の一言から始まった水戸黄門トークは盛り上がりましたね。もっとも水戸黄門は他局なので テーマとしてはかなりきわどかったわけですが…。 そしていよいよ本番、2ヵ月半の集大成を発揮するときがやってきました。そしてその結果は…、 これはもうテレビを見てもらった通りです。感動しました!何も思い残すことはありません! みなさん、本当にどうもお疲れ様でした!ありがとうございました!!!

9月14日(日)
8月24日は本番終了後、なんとなく流れ解散的になってしまいました。そこで一度きっちり打ち上げを しましょうということになり、この日に打ち上げを行いました。会場は2ヵ月半に渡り合同練習を行った 片岡先生宅、まだ終わってから3週間しか経ってないのに、ずいぶん懐かしい感じがしました。 さて打ち上げ開始です。まずはドンペリで乾杯!あとはもう、しゃべる・食べる・飲む・歌うと 大盛り上がり!この打ち上げにはテレビ局のスタッフの方も参加してくださったのですが、実は メドレーの時の視聴率が一番よかったとのこと。改めてみんなで2ヵ月半やってきたことがどれだけ 大きなことだったのかを実感させられました。 また長谷川さんから重大発表がありました。それはマンドリンを買われてマンドリンを続けるとのこと。 早速その日に楽器を買われていきました。他の方もそれぞれ本番で使われた楽器を持って帰られました。 せっかくですからこれを機にまたマンドリンを続けていって欲しいと思っています。 打ち上げはいつまでも話が尽きず、まだまだ話し足りなかったのですが無情にも時間は経ってしまい お別れの時が来てしまいました。また集まれる日を楽しみに、みなさん帰路につかれました。 繰り返しになりますが、もう一度だけ言わせて下さい。みなさん、本当にどうもお疲れ様でした! そしてたくさんの思い出をありがとうございました!!!  (桜井 記)