片岡マンドリン研究所
アンサンブル テスタ カルド
2002年11月23日  アンサンブル テスタ カルド結成20周年記念パーティー開催

場所:「TITIBOO PARK店」(渋谷)

★委嘱初演 『 VIVA!! TESTA!! 』 桜井至誠
★結成20周年記念誌 『耀』 (アンサンブル テスタ カルド 20年のあゆみ)発行

実 行 委 員 長:桜井至誠
パーティー企画:内山浩行 千野綾子 吉永純子 ?田敏雄 望月豪 長江浩司 岡村綾子
記 念 誌 編 集:五十嵐伸光 鈴木歩 藤野多美子 植松桂 三野勉稔
記  念  品:田島文子 片岡夏子
案  内  状:田村恭子 栗田美代子 飯田泰子
会      計:小泉文代 高橋明遂
スーパーバイザー:田島透(テスタ団長) 田島文子(テスタ代表)

【テスタと共に20年】
テスタが始まって20年……そう言われてもピンと来ないな〜〜?
ついこの前〜〜?
そんなになるのか〜〜?
何をしてきたのかな〜〜?
良く続いたな〜〜?
未だやりたい事がいっぱいあるな〜〜?

チョット思い出話を──

研究所が始まってしばらくは黙々とレッスンをして発表会の折に適当にグループを組んでアンサンブルを楽しんだり重奏をしたりしていました。そして演奏を頼まれるとその場で結成して出かけて行ったりもしていました。私のマンドリン感の中に「マンドリンを最大限いかせるのは小人数のアンサンブルでは?」と考えており、やっと続木先生と組んでトリオを始めたのが1976年です。

アンサンブルの練習の楽しさ、面白さ、マンドリンの可能性を知れば知るほど、レッスンをできるだけ長く続けるには門下生中心のアンサンブルがあったら良いのでは? と言う考えが頭から離れなくなりました。そこで、我が研究所の中で一番マンドリンへの思いの熱い田島透さんを中心に始めたアンサンブルがテスタ カルドの前身です。「マンドリンの可能性を求めて……」なんて夢はいっぱいあったのですが、なかなか練習は思うようにいきませんでした。皆の心意気は一つになるのですが、参加者のスケジュールも合わず、時にはトリオになり、アンバランスな編成になりました。そんな風でしたが、その場で足りないパートを私が渡り歩いてハーモニーを楽しんでおりました。

いよいよ『テスタ カルド』と名前もついて活動開始してからもあまり練習状況はかわりませんでしたが皆の選曲へのこだわりは熱いものがありました。楽譜も、バロックから全く新しい作品にまで目を向けて、海外(その当時今ほど頻繁に海外の情報のなかった時代)の出版楽譜も苦労して探しました。今では懐かしい昔話です。最近では、仲間のなかから作曲や独奏に取り組む人、楽器製作に取り組む人、益々資料集めに没頭する人、音楽への探求心いっぱいの人、純粋にアンサンブルを楽しんでいる人、練習後の飲み会を楽しんでいる人、といろいろな人の集まりになっています。皆が居心地の良いアンサンブルは素敵です、ずっとそうありたいと思います。

発表会のソロで勉強した事をアンサンブルにいかす、アンサンブルで勉強した事を、独奏や別の団体での音楽つくりに役立て、常に前を見つめて新しい試みに兆戦して行く、その経験をそれぞれに成長させていってくれると良いですね。

『テスタ カルド』=頭がおかしいぐらいに(チョット狂っている)熱している奴ら=こんな名前にふさわしいアンサンブルであり続けて欲しいと思っています。

               片岡道子
               結成20周年記念誌 『耀』 (アンサンブル テスタ カルド 20年のあゆみ)より

【試行錯誤──挑戦】
そしてテスタ カルドは20年を迎えました。この20年はマンドリンアンサンブルとしてのいろいろな実験の繰り返しでした。小編成でのマンドリン音楽の可能性をいろいろな角度から試みてきました。新しい曲目をさがしては積極的に取り組む。編成を変えてその効果を試したり、演奏方法の違いによる効果などなど…。まだまだ試行錯誤はこれからも続きます。

このような試みは
① 好奇心旺盛なメンバーだから出来たこと。(怖いもの知らず?)
② 片岡先生からレッスンを受け基礎をマスターした奏者の集まりであったこと。
③ 熱い情熱を持ったメンバーの集まりであったこと。
④ 若いメンバーが多いこと。
がこのような活動を可能にしたのだと思います。

今日、メンバー数は20名を超えるまで大きくなりました。演奏の幅も広がり曲目によっては指揮者を必要とすることもあります。しかしテスタの基本は指揮者なしの息の合わせた演奏を目指すことにあります。

メンバーには多くの「挑戦者」がいます。編曲はもとより作曲する者あり、楽器を製作する者あり、マンドリン関係の資料や楽器を収集する者あり、そしてプロを目指す者までいる。何事にもしつこく、熱心な変わり者?がいっぱいいることもテスタ カルドの特徴になっています。

テスタ カルドらしさとはなにか? これは我々の活動を見たり、演奏を聴いた人の印象で表現されるものと思います。20年たってやっとテスタ カルドらしさが認められてきたかな? そんな存在感が出てきたように思います。

このような自由な雰囲気の中で、片岡先生を中心として──マンドリン音楽を追究し続ける──、いつまでもそんなテスタ カルドでありたいと思います。

               田島 透(団長)
               結成20周年記念誌 『耀』 (アンサンブル テスタ カルド 20年のあゆみ)より